この記事では、J2リーグの横浜FC対アビスパ福岡の観戦記をプロレスファンの視点から書いています。
プロレス観戦記ばかり書いているブログではありますが、今回はサッカー(J2)の観戦記です。
私のプロレスに対する興味を100とすると、サッカーに対する興味と知識は1くらいです。そんな私がサッカーを見に行くことになったきっかけは、友人でブロガーでもあるペ・リンジュンさんに観戦を誘われたことです。昔の私であれば「興味ないサッカーを見るお金と時間があれば後楽園ホールでプロレス見に行くよ」といって断っていたことでしょう。でも、あまり殻に閉じこもるのも良くないと思い、誘いを受けました。
プロレスばかり見ている私がサッカーと名の付く競技を観戦するのは、2年前のDDT日本武道館大会で開催された、プロレスルールのサッカーマッチ(8人タッグマッチだが、制限時間内により沢山の点、すなわちフォール・ギブアップを奪ったチームが勝利する)以来です。本当のサッカーとなると、25年前に親と観た社会人サッカーの全日空(のちのフリューゲルス)対フジタ(のちのベルマーレ平塚)の試合ぶりでした。
サッカーのルールをご存知ない方のために、簡単にルールを説明します。
・通常は1興行に1試合のみ、ワンマッチ興行
・1チーム11人の22人タッグマッチ
・45分間の2R制
・2Rを戦って得点の多いチームが勝利する
・フォールやギブアップは認められない
プロレスよりは、PRIDEなどの総合格闘技に近いルールかもしれません。
それではここから観戦記です。
横浜FC 対 アビスパ福岡
2014年8月31日(日) ニッパツ三ツ沢球技場
キックオフの直前に会場入りしました。キックオフというのは、プロレスでいうゴングです。
友人曰く「マイナーな試合だから空いている」とのことですが、ゴール裏(後楽園ホールでいう東西席)は応援団であらかた埋まっており、メインスタンド(後楽園ホールでいう北側席)でも1000人くらい、我々の座ったバックスタンド(後楽園ホールでいうオレンジの南側席)もたくさん埋まっていて、全然ガラガラとは感じませんでした。
主催者発表では観衆3700人(後楽園ホール2個分くらいの観衆)ということですが、私の目視では実際の観客数は5000人くらいでした。無料招待客を数えていなかったり、子どもを数えていなかったりするのでしょうか。プロレス界ならば、定員2000名の後楽園ホールに、招待客(YFC)込みで1500人の客が来ても満員と言い張るでしょう。有料観客のみを数える、それがメジャースポーツであるサッカーの余裕なのでしょうか。
サッカーは、みんなで応援しながら観戦するのだと思っていましたが、ずっと応援しているのはゴール裏の応援団だけで、バックスタンドの人は雑談をしたり弁当を食べたり、案外のんびりと観戦していました。
友人ペリンジュンさんが応援している横浜FCは守備を担当する中心選手が欠場ということで、立ち上がりからいきなり失点の危機を迎えます。プロレスでいうと、前日の試合で片足を怪我してしまい、相手選手に足責めをされて苦しむ展開です。
しかし、押されていたのは始めだけで、そこからはかなり一方的に攻める展開になりました。プロレスでいう「足が痛そうだったけど、あれは三味線か!」というシチュエーションに似ています。横浜FCが9分と前半アディショナルタイムにそれぞれ得点して、2-0で前半を終えます。
プロレスにはラウンド制度がないので、2-0で前半リードがどういうシチュエーションにあたるのか説明が難しいのですが、負けている側からすると、足を痛めている格上の相手に足殺し戦法が通じなかった、ぐらいの精神的劣勢に立たされている状況です。
なお、序盤にセンターライン付近で何やら小競り合いがあり、エキサイトした選手がフリーキックにみせかけて対戦相手にボールを蹴り付けるというきな臭い展開 (ロープブレイクで離れ際に蹴りつけるくらい卑劣な展開です)もありましたが、その後は乱闘になるほど荒れる出来事はありませんでした。
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後半も横浜FCはそのままの勢いを継続します。相手のミスに助けられ、あわや得点というシーンが何度も出ます。ただ、後半10分を過ぎると、疲れが出たのか双方ともに我慢の展開が続きました。ペリンジュンさん曰く「クリンチをしあっているような展開になってる」とのことでした。サッカーファンの彼がボクシングで例えてしまいましたが、プロレスファンの方は四天王プロレスのゴロゴロタイム、と置き換えましょう。
後半になると、疲れて競り負ける(=当たりの弱い攻撃で簡単にダウンするような)選手が出てきたので、選手交代(=タッチ)するわけですが、出てきた割に20分間ほとんど存在感なく試合を終えてしまう選手もいました。プロレスであれば、タッチで出てきた選手はバッタバッタと相手選手をなぎ倒すくらい元気があるので、サッカー選手もこういうところはプロレスを見習ってほしいなと思いました。
また、最近まで横浜FCに所属していたものの、色々あってアビスパ福岡に移籍した選手(阿部巧選手)がいたのですが、試合中ずっと横浜FCファンおよび応援団からずっとブーイングを浴びていました。
横浜FCファンであるペリンジュンさんはその光景を見て、移籍の事情を考慮するとこのブーイングは理不尽だと漏らしていました。私はプロレスでいうと、最近DDT(ユニオン)から全日本にレンタル移籍した福田洋選手がユニオンファンからブーイングを浴びる姿を想像しました。ただ、どちらかというと、ノアを退団して全日本に移籍した秋山準・潮崎豪たちの立場の方が近いかもしれません。
必死すぎる応援をしている人とか、酔っぱらって的外れなヤジを出している人がいるのは、プロレスもサッカーも大差ないようでした。少し意外だったのは、ゴール裏席の扱いです。そこで観戦する人たちは野球の外野席の応援団のように、贔屓チームの応援しかしない人たちでした。ゴール裏というのはチーム関係なくサッカー好きな人が臨場感を楽しむ為の席だとばかり思ってました。汚いヤジや、理不尽なブーイングも多く、初観戦かつひ弱な私はあまり近寄りたくないエリアに感じました。
そんなこんなで、横浜FCがアビスパ福岡を下しました。プロレスと違って終了時間が決まっているのは観戦する側や放送する側としては安心だなと感じました。ここまでの横浜FCは弱小チームとは思えないほど好成績とのことで、ペリンジュンさんは嬉しそうでした。とはいえ、G1をはじめとするリーグ戦は序盤の勝ち星数が多いチームが優勝するとは限らないので要注意です。
ペリンジュンさんはニッパツ三ツ沢球場のことを「古くて小さいスタジアムだけど、陸上トラックがないから臨場感があって良いんだよ」と教えてくれたので、私は「後楽園ホールみたいなものだね」と返事をして、お互い何となく納得しました。
というわけで、特に思い入れの無いサッカーではあったけれども、プロレスに負けず面白かったです。やはり生観戦というのは面白いものですね。今度はペリンジュンさんをプロレス初観戦に誘おうと思います。
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会場だと、誰に何枚イエローカードが出ているとか分からないので、テレビ観戦ならではの良さもありそう。
世界でもっともメジャーなスポーツであるサッカー。プロレスとしては学ぶところがまだまだ多そうです。
時間があるときに、プロレスとサッカーの違いをまとめてみようと思います。
【ご注意】
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プロレス観戦記ばかり書いているブログではありますが、今回はサッカー(J2)の観戦記です。
私のプロレスに対する興味を100とすると、サッカーに対する興味と知識は1くらいです。そんな私がサッカーを見に行くことになったきっかけは、友人でブロガーでもあるペ・リンジュンさんに観戦を誘われたことです。昔の私であれば「興味ないサッカーを見るお金と時間があれば後楽園ホールでプロレス見に行くよ」といって断っていたことでしょう。でも、あまり殻に閉じこもるのも良くないと思い、誘いを受けました。
プロレスばかり見ている私がサッカーと名の付く競技を観戦するのは、2年前のDDT日本武道館大会で開催された、プロレスルールのサッカーマッチ(8人タッグマッチだが、制限時間内により沢山の点、すなわちフォール・ギブアップを奪ったチームが勝利する)以来です。本当のサッカーとなると、25年前に親と観た社会人サッカーの全日空(のちのフリューゲルス)対フジタ(のちのベルマーレ平塚)の試合ぶりでした。
サッカーのルールをご存知ない方のために、簡単にルールを説明します。
・通常は1興行に1試合のみ、ワンマッチ興行
・1チーム11人の22人タッグマッチ
・45分間の2R制
・2Rを戦って得点の多いチームが勝利する
・フォールやギブアップは認められない
プロレスよりは、PRIDEなどの総合格闘技に近いルールかもしれません。
それではここから観戦記です。
<第1試合=メインイベント:45分2R>
横浜FC 対 アビスパ福岡
2014年8月31日(日) ニッパツ三ツ沢球技場
キックオフの直前に会場入りしました。キックオフというのは、プロレスでいうゴングです。
友人曰く「マイナーな試合だから空いている」とのことですが、ゴール裏(後楽園ホールでいう東西席)は応援団であらかた埋まっており、メインスタンド(後楽園ホールでいう北側席)でも1000人くらい、我々の座ったバックスタンド(後楽園ホールでいうオレンジの南側席)もたくさん埋まっていて、全然ガラガラとは感じませんでした。
主催者発表では観衆3700人(後楽園ホール2個分くらいの観衆)ということですが、私の目視では実際の観客数は5000人くらいでした。無料招待客を数えていなかったり、子どもを数えていなかったりするのでしょうか。プロレス界ならば、定員2000名の後楽園ホールに、招待客(YFC)込みで1500人の客が来ても満員と言い張るでしょう。有料観客のみを数える、それがメジャースポーツであるサッカーの余裕なのでしょうか。
サッカーは、みんなで応援しながら観戦するのだと思っていましたが、ずっと応援しているのはゴール裏の応援団だけで、バックスタンドの人は雑談をしたり弁当を食べたり、案外のんびりと観戦していました。
友人ペリンジュンさんが応援している横浜FCは守備を担当する中心選手が欠場ということで、立ち上がりからいきなり失点の危機を迎えます。プロレスでいうと、前日の試合で片足を怪我してしまい、相手選手に足責めをされて苦しむ展開です。
しかし、押されていたのは始めだけで、そこからはかなり一方的に攻める展開になりました。プロレスでいう「足が痛そうだったけど、あれは三味線か!」というシチュエーションに似ています。横浜FCが9分と前半アディショナルタイムにそれぞれ得点して、2-0で前半を終えます。
プロレスにはラウンド制度がないので、2-0で前半リードがどういうシチュエーションにあたるのか説明が難しいのですが、負けている側からすると、足を痛めている格上の相手に足殺し戦法が通じなかった、ぐらいの精神的劣勢に立たされている状況です。
なお、序盤にセンターライン付近で何やら小競り合いがあり、エキサイトした選手がフリーキックにみせかけて対戦相手にボールを蹴り付けるというきな臭い展開 (ロープブレイクで離れ際に蹴りつけるくらい卑劣な展開です)もありましたが、その後は乱闘になるほど荒れる出来事はありませんでした。
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後半も横浜FCはそのままの勢いを継続します。相手のミスに助けられ、あわや得点というシーンが何度も出ます。ただ、後半10分を過ぎると、疲れが出たのか双方ともに我慢の展開が続きました。ペリンジュンさん曰く「クリンチをしあっているような展開になってる」とのことでした。サッカーファンの彼がボクシングで例えてしまいましたが、プロレスファンの方は四天王プロレスのゴロゴロタイム、と置き換えましょう。
後半になると、疲れて競り負ける(=当たりの弱い攻撃で簡単にダウンするような)選手が出てきたので、選手交代(=タッチ)するわけですが、出てきた割に20分間ほとんど存在感なく試合を終えてしまう選手もいました。プロレスであれば、タッチで出てきた選手はバッタバッタと相手選手をなぎ倒すくらい元気があるので、サッカー選手もこういうところはプロレスを見習ってほしいなと思いました。
また、最近まで横浜FCに所属していたものの、色々あってアビスパ福岡に移籍した選手(阿部巧選手)がいたのですが、試合中ずっと横浜FCファンおよび応援団からずっとブーイングを浴びていました。
横浜FCファンであるペリンジュンさんはその光景を見て、移籍の事情を考慮するとこのブーイングは理不尽だと漏らしていました。私はプロレスでいうと、最近DDT(ユニオン)から全日本にレンタル移籍した福田洋選手がユニオンファンからブーイングを浴びる姿を想像しました。ただ、どちらかというと、ノアを退団して全日本に移籍した秋山準・潮崎豪たちの立場の方が近いかもしれません。
必死すぎる応援をしている人とか、酔っぱらって的外れなヤジを出している人がいるのは、プロレスもサッカーも大差ないようでした。少し意外だったのは、ゴール裏席の扱いです。そこで観戦する人たちは野球の外野席の応援団のように、贔屓チームの応援しかしない人たちでした。ゴール裏というのはチーム関係なくサッカー好きな人が臨場感を楽しむ為の席だとばかり思ってました。汚いヤジや、理不尽なブーイングも多く、初観戦かつひ弱な私はあまり近寄りたくないエリアに感じました。
そんなこんなで、横浜FCがアビスパ福岡を下しました。プロレスと違って終了時間が決まっているのは観戦する側や放送する側としては安心だなと感じました。ここまでの横浜FCは弱小チームとは思えないほど好成績とのことで、ペリンジュンさんは嬉しそうでした。とはいえ、G1をはじめとするリーグ戦は序盤の勝ち星数が多いチームが優勝するとは限らないので要注意です。
ペリンジュンさんはニッパツ三ツ沢球場のことを「古くて小さいスタジアムだけど、陸上トラックがないから臨場感があって良いんだよ」と教えてくれたので、私は「後楽園ホールみたいなものだね」と返事をして、お互い何となく納得しました。
というわけで、特に思い入れの無いサッカーではあったけれども、プロレスに負けず面白かったです。やはり生観戦というのは面白いものですね。今度はペリンジュンさんをプロレス初観戦に誘おうと思います。
広告
会場だと、誰に何枚イエローカードが出ているとか分からないので、テレビ観戦ならではの良さもありそう。
世界でもっともメジャーなスポーツであるサッカー。プロレスとしては学ぶところがまだまだ多そうです。
時間があるときに、プロレスとサッカーの違いをまとめてみようと思います。
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